千葉県のブランド水産物の一つに認定されている「房州黒アワビ」は、南房総市の特産物で今が漁の最盛期です。南房総地域の黒アワビは、肉厚で歯ごたえが良く、濃厚な味わいが特徴で高級食材として人気が高まっています。アワビ漁が解禁となった先月1日の初値では、黒アワビが1キロ1万3千円、赤アワビが同じく8千円の高値で取引されたようです。アワビ漁は9月上旬まで行われます。
私は、昨年9月議会の一般質問に登壇した際、限られた水産資源を利用して漁業振興を図るため、漁獲量を増やさずに漁獲金額を上げていくにはどうしたらいいのか、農林水産部長に質問しました。
伊東農林水産部長は「アワビ漁業では、輪採漁業の漁獲時期を1年遅らせることで、価格の高い大型アワビを漁獲し、漁獲金額を増やす取り組みをしているところ」と説明し、水産総合研究センターが技術面で支えていくと答弁しました。私はこれに対し、1日も早く水産総合研究センターの工事を進め、合わせて商品開発などの人材育成を図るよう要望しました。
また、今年2月議会で県内における養殖漁業の展開について、館山市選出の三沢議員が質問したところ、漁業資源課長は「内房海域では、魚類のマダイやシマアジのほか、貝類では黒アワビ、海藻類ではワカメや内房特産のヒメロなどが養殖されている」と現状を説明し、養殖漁業の生産量は、年間200トンに上っているとしました。
外房海域では、波が荒いなど養殖が難しい状況もありますが、これからの漁業はただ採るだけの漁業ではなく、資源管理を適正に行いより効率的、効果的な漁業が求められています。県では新たな養殖漁業として、カキやウニ、房総特産のハバノリなどの養殖についても技術的な検討が進められています。